iDeCoを今年から始めます。1月26日初めての引き落としになります。
ということで、「iDeCoとはどういう制度なのか?」「なぜiDeCoを始める決断をしたのか?」を記事にまとめました。
iDeCoを始めたいけど、税金のところがよくわからなくて、「お得なのか」の判断できない方に対して一歩踏み出すきっかけになれば幸いです。
プロフィール
- 年齢:40歳代
- 勤務先:プライム上場 メーカー(名前を聞いてもほとんどの方は知りません)
- 学歴:地方国立大学卒業
- 転職:1回
- 住まい:福岡県
- 家族:嫁、息子2人(小学生)の4人家族
iDeCoとは
公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に給付を受けられる私的年金制度の一つです。 公的年金と異なり、加入は任意です。
〜メリット〜
①掛け金が全額所得控除となる。例えば毎月2万円を拠出する場合、所得税率が20%であれば、年間で4万8,000円分の所得税と2万4000円分の住民税が安くなります。※住民税率は一律10%です。
②受取り時に税制優遇を受けることができる。退職金所得控除や公的年金等控除など。
〜デメリット〜
①60歳まで資産を引き出せない(途中解約不可)。人によってはメリットになる可能性はありますが、急にまとまったお金が必要な場合に取り崩すことはできません。
②各種手数料が必要。iDeCoは加入時に2829円(1回限り)、口座管理手数料:171円/月が必ず必要になります。また、給付を受ける時に給付事務手数料:440円(振込1回につき)。
③退職金が多い場合は、受取り時に税制優遇を受けることができず、課税される。
結局、受け取り時に課税されるかどうかがはっきりしないから、iDeCoとNISAのどちらがお得なのかがわからないんだよね。
そうですね。私も上記の理由でiDeCoを始めるのを躊躇してました。
不確定要素があると比較しづらいので、受け取り時に課税される前提でiDeCoとNISAを比較すれば、どちらがお得なのか、iDeCoをやるべきなのかがわかるのではないでしょうか。
受け取り時に課税される前提で、iDeCoとNISAを比較したら、非課税口座であるNISAの方がお得に決まっているのでは?
そうでもないんですね。次項で詳しく説明しますね。
iDeCoとNISAの比較 どちらがお得なのか?
〜拠出時〜
・NISA:還付なし。
・iDeCo:還付あり。私の場合、拠出金の30%(所得税20%+住民税10%)が還付される。
〜受け取り時〜
・NISA:非課税
・iDeCo:退職金が多い場合は課税される。課税の対象となる退職所得金額は、退職金から退職所得控除額を引いて、さらに2分の1をかけて求めます。計算式は次の通りです。
(退職金 − 退職所得控除額)×1/2=課税退職所得金額
退職所得控除を会社からの退職金で使い切っている前提で考えると、退職金の税金は下記の図のようになります。
拠出金合計が200万、還付金が拠出金の30%(所得税20%,住民税10%,60万)の場合。
iDecoが課税される前提で、NISAとの比較ということだね。
iDecoは課税されるけど、還付金があるよね。それを考慮するとNISAと比べて、どっちがお得になるのか!
還付金と課税額を比べて、還付金の方が多ければiDeCoの勝ちとなります。
iDeCo受取金 | 課税所得 | 課税額 | 還付金 | 還付金−課税額 | 判定 | |
運用益ゼロだった場合 | 200万 | 100万 | 15万 | 60万 | プラス | iDeCoの勝ち |
運用益が100万だった場合 | 300万 | 150万 | 22.5万 | 60万 | プラス | iDeCoの勝ち |
運用益が200万だった場合 | 400万 | 200万 | 30.25万円 | 60万 | プラス | iDeCoの勝ち |
運用益が400万だった場合 | 600万 | 300万 | 50.25万円 | 60万 | プラス | iDeCoの勝ち |
運用益が500万だった場合 | 700万 | 350万 | 62.25万円 | 60万 | マイナス | NISAの勝ち |
iDeCoが課税される前提で、iDeCoに200万拠出して、400万の運用益が出て600万を受け取ったとしてもiDeCoの方がNISAに比べてお得ということがわかりました。運用がうまくいって、いわゆるトリプルバーガーを達成してもiDeCoの方がお得です。
しかも、還付は拠出時(若い時)にされますが、課税されるのは受取時(60歳)です。つまり、若い時に還付された1万円は20〜30年後の将来価値に換算すると1.5万だったり2万だったりするわけです。そういった、将来価値も考慮すると還付があるiDeCoはNISAよりもさらにお得となります。
iDeCoを年金で受け取る方法もありますが、給付のたびに事務手数料が440円かかります。また、年金所得控除は年間60万(65歳未満)なので、年金所得が60万までなら非課税です。
ただ、私は繰り上げ受給をして60歳から年金をもらうつもりですので、非課税にはなりません。したがって、iDeCoを年金で受け取るつもりはないです。
まとめ
①iDeCoには税金の還付があるため、iDeCoが課税される前提で、iDeCoに200万拠出して400万の運用益が出ても、iDeCoの方がNISAに比べてお得。500万の運用益がでた場合は、NISAの方がお得となる。 ※還付金が拠出金の30%(所得税20%,住民税10%)の場合。
②若い時に還付された1万円は20〜30年後の将来価値に換算すると1.5万だったり2万だったりする。そういった、将来価値も考慮すると還付があるiDeCoはNISAよりもさらにお得だと言えます。
⇒以上のことから、私は2024年1月からiDeCoを始めました。
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